2010年2月2日火曜日

未来へ提言 ジェームズ・ジムゼウスキー

ジェームズ・ジムゼウスキーが取材されている番組を見た。この人はすごい。凄すぎるよ。

ジェームズ・ジムゼウスキーはナノテクノロジーを中心に研究している人で原子一つひとつを観察できるような顕微鏡を作った人である。この顕微鏡ができたばかりの頃は、今まで誰も見たことのない原子の世界を見るということが楽しすぎて、20時間顕微鏡を見続けていたこともあったらしい。

原子の世界を見れるような顕微鏡を作ることは当時はみんな不可能だと思っていたという。不可能だと思われていることに挑戦しろという話はよく聞くが、実際に成し遂げているのってすごいなと思う。

しかし、この人の素晴らしさはこの顕微鏡を作ったことだけではない。この顕微鏡の技術を使って、ガンの医療にも役立てようとしてるらしい。ガン細胞は正常な細胞よりも柔らかいので、硬さを測定することによって、ガンかどうかというのが数値的にわかるようになるらしい。

仏教にも興味を持っていて、禅をやってみたりしているのも面白い。小さい部分だけを見ているだけではわからない。マクロな視点を持つことが大切だと言っていた。ナノテクノロジーの最先端の研究をしておきながら、その世界だけにはまりこむのではなく、きちんと全体を見渡せる能力を持っている。

それから他に出てきたのは原子スイッチ。要は原子レベルの小さなスケールでスイッチ。普通の人がこれを見て思うことは、今までよりもずっと小型化された便利な機械ができるのかな、くらいだろう。しかし、ジェームズ・ジムゼウスキーは違う。スイッチが中途半端に入った状態が、脳のシナプスに似ていると感じたそうだ。実際に原子スイッチを使って脳と似たような回路を作って、記憶させたりすることに成功しているようだった。うーん、なんという発想。

最後に出てきたのは光合成。今はクリーンにエネルギーを生み出すものとして太陽電池が注目されている。しかし、太陽電池には盲点があって、太陽電池を生み出す際に多くの化石燃料を消費する。だから、太陽電池は実はクリーンではないといのだ。だから、ナノテクノロジーを使って、光合成のようなことをしたいとのこと。

そのほか話したらきりがないけど、未来の社会の在り方についてもしっかりとした考えを持っていた。

いやー、かっこいいなぁー。それにしても一人の人間がこんなにも数々の面白いテーマに取り組めているとは。脳の回路のあたりなんかはいい例だと思うけど、やはり一つの分野に閉じこもっているのではなく、幅広い分野に対してアンテナをはっているからこんなことができるんだろう。仏教にまで手を出しているとは本当に驚きだ。

やはり、今の時代に求められているのは総合的知性なのだなと改めて感じた。理系も文系もない。世間では不可能と思われているようなことに自分もチャレンジしてみたい。

2 件のコメント:

  1. ジェームズ・ジムゼウスキー..私も彼をかっこいいと思いました。木を見るだけでなく、森もちゃんと見ている。是非、ナノテクを善良な魂で、人々や地球のためになる応用に役立ててほしいと思います。

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  2. 全くその通りですね。本当にこういう人はかっこいいです。

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